初めて中小企業診断士を受験しようとされている方にとって、「勉強してみたいけど、どれ位時間がかかるのか」「そもそも本当に合格できるレベルまで実力を持っていけるのか」と言った不安等が多々あると思います。
そういった方々の一つの指針となるよう今回は私自身のこれまでの受験結果と過程の振り返りを致します。
高卒の、ゼロからの挑戦
前提として、私自身は最終学歴が高卒で、中小企業診断士に関わる教科の勉強経験は全くなかった。
商業高校でもない為簿記も初である。
世の中、諦めない心があればなんとかなるのである。
時系列によるまとめ(1次まで)
まずはこれまでの流れと使用テキストを時系列でまとめたものが以下になります
2016年12月
将来漠然とコーヒーショップしたいなと思い、最低限の経理の知識は必要だろうと簿記3級学習開始(TAC 簿記の教科書シリーズ)
2017年2月
簿記3級受験、合格
その後3級で勉強したことを忘れないうちにと、受験終了日の翌日から簿記2級学習開始(TAC 簿記の教科書シリーズ)
2017年6月
簿記2級受験、合格(まだ2級に連結会計が組み込まれていない時期でかつ、高い合格率に救われた)
この辺りから簿記の知識を活かせる他資格はないかと探していた頃、参加した公的機関起業セミナーで初めて中小企業診断士の資格の存在を知り取得を志すようになる。
ただ調べれば調べるほど難易度が高そうで今の実力では相当の準備が必要と判断し2018年度を合格目標として設定。および準備期間に突入。
2017年6~7月
リテールマーケティング(販売士)3・2級勉強開始及び2級受験、合格(一ツ橋書店 リテールマーケティング検定問題集)
➡️診断士試験「運営管理」先取りとして
2017年7~10月
応用情報技術者(AP)試験 勉強開始および受験、
合格(技術評論社/①キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者/②過去問題集)
(iTEC社/①応用情報技術者 最頻出問題集 午前試験/②極選分析 予想問題集/③午後問題の重点対策)
➡️診断士試験(経営情報システム)に対しアレルギーがあった為、どうにか回避する方法を探していた所(AP)試験の取得により科目免除とのことであった。
訳のわからない問題多数、ネットワークセキュリティなど専門外も甚だしく地獄を見るも、何とか自分でも理解できるテキストに出会えたのが大きかった。
先取りの意味と嫌な科目を確実に一つ減らしたいとの思いで、決死の猛勉強。この時(AP)午後試験の科目で簿記2級の知識が活き、救われた。
2017年11月~2018年8月(TACスピードテキスト・問題集シリーズ)
中小企業診断士1次科目、勉強開始、以下各教科の所感
「企業経営理論」
自分の会社を例に考えた所、非常に具体的なイメージを描けた事もあり経営戦略や組織論など楽しみながら勉強できた。
「財務会計」
簿記2級を取得している事もあり多少の自信はあったが、簿記試験では問われない内容がかなり多く苦労。具体的に収益性、効率性、安全性、生産性分析。意思決定会計、企業価値算定、等である。同じページでなかなか理解が進まず丸2日止まったりする事もあった。
「運営管理」
工場での生産現場や実店舗の作り方など、最も取り組みやすく且つ、将来お店を持ちたい自分にとっても楽しめる内容であった。
特に販売士の知識の大半も活かす事ができ余裕を持ってできた。
「経済学・経済政策」
事前段階では、最も警戒していた科目の一つであった。(グラフの分析や微分等全然知らんしなぁ)
が、やってみるとこれまでニュースや日経で何となく見てきた、為替相場(円高・円安)、利子率、国債発行、金融緩和等の意味合いが見る見るうちに勉強を通じて繋がり、大好きな科目になった。これだけでも、診断士の勉強をして良かったなと感じられる程である。
「経営法務」
会社法などの取締役の定義や会社の法的な成立要件、著作権や商標関係など「へぇー」と思える内容もあったが、基本的には暗記中心。
緑マーカーと赤シートを駆使し、ただただ無になり暗記。
もちろん理解を必要とする部分もあるが基本的には暗記ゲーなので自分に負けない限り何とかなるはずだと思っていた。。。
「中小企業経営・政策」
中小企業白書を基にした中小企業に関する関係データと、公的な各種政策の暗記。
経営法務ほど文章の読みづらさは無く、暗記といっても白書の方に関してはイメージしやすい内容(近年の起業希望者数等)であったのでまだマシ。だが暗記ゲー。
暗記さえすれば、確実に得点源となる。
2018年8月 左)TAC模試 右)本試験 の得点比較
企業経営理論66 66
財務会計60 60
運営管理63 84
経済学・経済政策52 84
経営法務 56 52(得点調整後)
中小企業経営・政策80 67
この年の経営法務があまりにも難しく得点調整で全員に8点加算される異常事態。
受験中「これは終わったか、、、」と冷や汗ものであったが、諦めず冷静さを失わない事が大事だったと思えた。
そして模試の精度の高さも凄かった。
結果的にではあるが、TACの模試は本番よりもやや難しく作られていると感じ、実力を推し量るのにはうってつけであると思う。
1次まででの総括となるが自分自身感じた事は、
・しっかりとした事前準備をすれば確実に得点源にできる科目が見つかるので全教科妥協しないこと
・勉強する事を目的にするのでは無く、将来やりたい事(ここではコーヒーショップ)の目標を常に意識し具体的なイメージを伴いながら勉強すると理解度が急速に高まる
である。
次回は2度落ちてしまった2次試験についての記事となります。
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